【お知らせ】TOKYO MORNING RADIO

J-WAVEのTOKYO MORNING RADIOという番組でインタビューが放送されます。

内容は、「ライトアップでまちづくり」

東京都が観光振興の行動計画「東京都観光産業振興アクションプログラム(仮称)」の策定に着手し、「水辺の活用」「光による演出」「宿泊」の3テーマを議論したことを受けてです。
【放送予定】
番組名:TOKYO MORNING RADIO/J-WAVE
日時:4月4日7時15分頃『MORNING VISION
http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/


インタビューは編集されるので、まちひとこと総合計画室の夜間景観に対する考え方を記します。

1.まちづくりとしての夜間景観
まちづくりというのは、まちの大切なものを再発見、丁寧に磨き、次世代につなげることだと考えています。
あかりは、大切なモノの顕在化する力があると思います。
夜間景観づくりは、まちづくりの大切な手段の一つであり、とても効果のあることです。
一方で、環境問題としてとらえると過剰な演出照明は避けるべきであり、メリハリがあり実用性の高い夜間景観を計画することが大切である。夜間景観にも機能美が大切な視点であると思います。

2.夜間景観づくりについて
夜間景観づくりは、成熟した社会や都市で意識されていることであり、都市や街のイメージ戦略の手法として、として効果が高く、がらっと印象が変わるので、わかりやすい手法です。
多くの人々が見る機会があり、心理的な恩恵をうけやすく、伝わりやすいという意味で、メッセージ性が強いです。
「光による演出」を観光振興の一つとして掲げるのは、それを意識してのことでありますし、大切なことは、景観で「東京をどう見せるのか?何を伝えるのか?光によって、東京が大切にすべきモノの顕在化」して、そのメッセージを伝える視点が大切であると考えます。
舛添知事の「夜の暗さに欠ける」という発言は、そのとおりに読むのではなく、「暗いけれど明るさ感のある安心な雰囲気で過ごせる場所が不足している」ことであると思います。

3.東京の夜間景観づくりに期待すること
1)水の都であった江戸、現在は水辺が近くて遠い東京が水辺を取り戻すためのあかりを灯す
現在は水辺空間は様々な課題があり、都民の生活からかなり遠い存在になっています。
水辺空間の活用の計画時には、夜間景観も同時に考えるべき、特に水辺空間でのアクティビティを誘発するような工夫が必要です。
また、水辺側からの景観も大切です。(船の上から見た風景)視点場を設定し、夜間景観にたいするガイドラインなどで「光の質」に対する規制をしていくこともとても大切です。

2)東京の成り立ちや人々の営みを表現するあかりを灯す
都市の骨格や構造、見え隠れする江戸の風景、東京のアイデンティティを強化するようなあかりが必要である。
神社仏閣はその町のコミュニティに支えられ、その地域の地形的な特徴を活かした立地、設立当時のきっかけやエピソードなど存在そのものが江戸からづづく東京の人々の暮らしを表しているものです。
それらを顕在化させるということは、外国人を含む東京を訪れる観光客、東京で暮らす方、にとって魅力的なものであると思います。

3)暮らしの場を支え彩るあかりを灯す
 家に帰ったとき、玄関先にほんわりと暖かいあかりが点っていると「おかえりなさい」と言われたようにも思います。
 人の気配がする街はとても安心感があり安全で、暮らしやすい。
一家一灯運動を推進することが必要であると思います。
 夜間景観は、東京で暮らす方、ひとりひとりが簡単に参加して作ることができることです。
 そういう暖かい風景を見た時に、外国人を含む東京を訪れる観光客は「東京は、暮らしやすいよい街。また来たい」と思うのではないでしょうか?

4.夜間景観づくりのポイント
公園や神社はその街の成り立ちや暮らしを表している空間です。
それを目に止まりやすくするということは、外国人を含む東京を訪れる観光客にとっては魅力的であり、暮らしている方々にとっては「街への愛着」につながることです。
「暮らしている方々の生活をもっと良くする」という視点でライトアップする必要があります。それは自ずと外国人を含む東京を訪れる観光客のためになります。
  例えば、
・明るさ感のある安心な雰囲気(照度ではなく心理的なこと)
・時間と用途にあったオペレーション(夜間や深夜)
・ベース照明とテンポラリーな照明(日常と非日常)
・ストーリー性(シーン)
・シークエンス(連続して見える風景)
をもって、東京の魅力を引き出すことはとても大切なことです。

以上です。