「ベーシックデザイン」と「ディテールデザイン」

hirokoTANABE2008-01-14


先日のコンペの審査会で気になった事を書きたいと思います。

 審査員の方から、気になるコメントがありました。
「○○の街らしい提案がされていない。どこの商店街でも良いような感じがする。デザインがない。」と。

「デザイン」とは、何を指しているのか。

今回、その街に必要なのは、「ベーシックデザイン」であると考えました。

すなわち、

「その地域の課題を把握し、それを改善するシステムや仕組みを提案すること」です。
そして、土木構造物はあくまでも脇役に徹し、伝統ある各店舗からのにぎわいの表出を促すことが、伝統を活かし、「その街らしさ」を作り出すことと信じています。

なので、「ベーシックデザイン」に徹しました。

「その地域の伝統芸能などをデザインモチーフにすること」は「ディテールデザイン」であります。
それでは、あの街の課題である、にぎわいのある街の実現には届きません。

それが、「アーバンデザイン」なんだと、私は今日強く感じました。

でも、反省点は。
「ぷ。」と笑える楽しいことを、表現不足ではありました。次の課題です。


今回の提案のほとんどが、「ディテールデザイン」でありました。

「ディテールデザイン」も本当にすばらしいモノは、「ベーシックデザイン」を取り込んだり、「ベーシックデザイン」を替えることもあります。

最優秀賞の方は、「ディテールデザイン」(アート)でした。でも、それを実現するに当たり、町の人が「ベーシックデザイン」の重要性に気づくきっかけになると思います。

その意味では、納得できて、期待のできる選定でした。

そして、注目したのは、「エコバック」をデザインした提案でした。完全なるソフトの提案ですが
ディテールデザインとベーシックデザインの両方を兼ね備えた、バランスの良い案でした。
勉強になりました。