「ベーシックデザイン」と「ディテールデザイン」
先日のコンペの審査会で気になった事を書きたいと思います。
審査員の方から、気になるコメントがありました。
「○○の街らしい提案がされていない。どこの商店街でも良いような感じがする。デザインがない。」と。
「デザイン」とは、何を指しているのか。
今回、その街に必要なのは、「ベーシックデザイン」であると考えました。
すなわち、
「その地域の課題を把握し、それを改善するシステムや仕組みを提案すること」です。
そして、土木構造物はあくまでも脇役に徹し、伝統ある各店舗からのにぎわいの表出を促すことが、伝統を活かし、「その街らしさ」を作り出すことと信じています。
なので、「ベーシックデザイン」に徹しました。
「その地域の伝統芸能などをデザインモチーフにすること」は「ディテールデザイン」であります。
それでは、あの街の課題である、にぎわいのある街の実現には届きません。
それが、「アーバンデザイン」なんだと、私は今日強く感じました。
でも、反省点は。
「ぷ。」と笑える楽しいことを、表現不足ではありました。次の課題です。
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今回の提案のほとんどが、「ディテールデザイン」でありました。
「ディテールデザイン」も本当にすばらしいモノは、「ベーシックデザイン」を取り込んだり、「ベーシックデザイン」を替えることもあります。
最優秀賞の方は、「ディテールデザイン」(アート)でした。でも、それを実現するに当たり、町の人が「ベーシックデザイン」の重要性に気づくきっかけになると思います。
その意味では、納得できて、期待のできる選定でした。
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そして、注目したのは、「エコバック」をデザインした提案でした。完全なるソフトの提案ですが
ディテールデザインとベーシックデザインの両方を兼ね備えた、バランスの良い案でした。
勉強になりました。